世話人日記

「プチ・ブルベ山城100km」の公式ブログです。

おわかれ・・・ありがとう

プチ・ブルベをやめようってんじゃありませんからご心配なく。
 
プチ・ブルベも次で10回目。結構長く続いてますね。
気持ちのいい自転車道を走ってもらいたかったので、2005年からは春、秋、二回開催させてもらい、そこそこ好評をいただいてたと思います。
ところが、2008年、2009年と夏の一回だけ開催する事となっちゃいました。
 
個人で運営しているものですから、仕事が忙しくなってくると、なかなか準備する時間がとれない、ってことが一番大きな要因なんですけど、2008年夏の開催には、もう一つだけちょっとした理由がありました。
 
春の開催が、私が多忙だったために見送りとなってまもなく。2008年の6月頃だったかと思います。一人の方からメールをいただいたんです。
まだ、若い女性だったと思うのですが、最近自転車に乗り始めた初心者の方。プチ・ブルベを知って、これは是非参加したい、とおっしゃるんです。
 
で、この方のお問い合わせをきっかけに、一気に夏の開催に向けて準備を始める事にしたんです。

お問い合わせをいただいたこの方。
骨肉腫を患ってらして、もうあまり時間がない方でした。 
 
体力的に自信が無いけど、がんばってみたい。
私でも大丈夫だろうか?っておっしゃるんです。
 
是非、いっしょに走りましょう!
全力でサポートしますよ!
 
って返事しちゃいました。
 
勇気を与えてあげる、なんておこがましい事なんか考えてません。
でも、やっぱり悩みました。
 
すぐそこにゴールが見えている方に、私たちのイベントが意味を持つのか?
サポートすることで、なにかヒロイックな気分にひたりたいだけなんじゃないか?
そもそも、走行中に病状が悪化したらどうする?
 
いろいろと考えたんですよ。
でも、数ある自転車イベントの中から私たちのプチ・ブルベを選んでくれたんです。
応えたいじゃないですか!
 
で、夏開催に向けて準備を進めて行きました。
開催のアナウンスも差し上げたと記憶してます。
 
申し込みは、残念ながらなされませんでした。
ご案内メールにも、お答えはいただけなかったと思います。
いつのまにか、その方のブログも更新がストップしてしまいました。
 
あまり考えたくは無かったのですが、気づいてました。
もうゴールインしちゃったんだろうな・・・ってね。
 
それからも、時々その方のブログは覗いていました。
で、この3月末。久しぶりに更新されていたことに気づきました。
 
更新していたのは、その方ご本人ではなく、その方のご主人でしたが。
 
その方、一昨年の暮れから病状が悪化し、昨年の9月に他界されたんだそうです。 
ブログには、妻を支えてくれてありがとう、と、優しい感謝の言葉が綴られていました。
 
・・・・・
 
ちょっとだけ、ほんのかすかですけれども、
その方の、人より少し短い旅に関わることができことを、
わずかなりとも、走る力になれたことを、
ゴールに近い所で関わることができたことを、
うれしく思います。
 
Stray sheepさん
ありがとう。
 
ご冥福をお祈り致します。