世話人日記

「プチ・ブルベ山城100km」の公式ブログです。

カメラオヤジ

先日、テレビのニュースで「かにかくに祭」の模様が流されていました。
 
「かにかくに祇園はこひし寝るときも枕の下を水のながるる」の句で知られる
祇園を愛した 歌人 吉井勇を偲んで、毎年11/8に行われるそうなんです。

祇園の白川辺にある歌碑に、舞妓さんや芸妓さんが菊の花をお供えするのが目玉。
テレビで見る限りでは、なかなか華やかでいい感じ。いわゆる京都風情があるって言うんでしょうかね。
 
舞妓さんたちのアップが流れているの時だけなんですけどね。
 
ビデオカメラがちょっと引いて、周りの様子が映し出されるとなんともうんざり。
風情もなにもあったもんじゃない。
観光客の人垣がぎっしりと舞妓さんたちを取り囲んでいるんですね。
みんな、手に手にデジカメとか携帯とかをもってシャッター切ってます。
なんか、背伸びしたりぴょんぴょん飛び跳ねたりしてる人もいそうな雰囲気。
でね、その人垣の最前列に陣取っているのは、ずらーっと並んだカメラの放列。
カメラオヤジ達です。
 
各地で行われるお祭りや催し物。桜や紅葉の名所をはじめとする観光地。
そんなところには、いつもカメラオヤジがまとわりついています。
高級そうなカメラと三脚を武器に、最高のビューポイントを確保して、一瞬の美しさを切り取ろうとがんばってらっしゃいます。
祭りの楽しさを、華やかさを伝えようとがんばってらっしゃいます。
 
そこには、他者の視点はありません。
己の確かな目と腕があるのみ。
余計なものも見えません。
見えるのは、ファイダーに切り取られた一瞬の姿のみ。
雑音も耳に入りません。
「前の人、しゃがんで」っていう警備員の声さえなぜか聞こえません。
 
おっさん、ええかげんにせえよ!
っていいたくなりません?
 
ええ大人が他人を押しのけて、周りの事もなんにも考えんと好き勝手してるんでっせ。
恥ずかしいと思わんのかい!
自分らの楽しみのせいで、風情もなにもぶちこわしているってことがわからんのかい!
ってね。
 
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こっからは想像なんですけどね。
こういうカメラオヤジさん達の間でも、いろんなサークルとかグループとかがあって、カメラ談義に花を咲かせているんでしょうね。どこそこのコンクールにでたとかって自慢場話で盛り上がることも、きっとあるんでしょう。
今だったらブログとか書いている人もいっぱいいるんでしょう。
ネットの有名人もたくさん生まれてるんでしょう。
カメラ遊びの楽しさが、効用が、たくさん発信されてるんでしょう。
 
で、これは昨今の自転車好きの世界と同じ図柄。
 
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わたしゃ「ジテンシャオヤジ」にはなりたくないぞ。
プチ・ブルベも「ジテンシャオヤジ」のためのイベントとはちゃうぞ。