世話人日記

「プチ・ブルベ山城100km」の公式ブログです。

14インチで200km

 
3月5日に、堺ブルベ200kmに参加してきました。
14インチの小径車(スマートコグのアント)で走って来たんですけれども、感じた事を少し。
 
久しぶりに、サドルにまたがるタイプの自転車で長距離を走りました。
お尻が痛くならないか心配だったのですが、意外になんともないもんですね。ちょっと痛いな、って程度で苦痛を感じるところまではいかなかったです。
それより手首が痛くなって困りました。リカンベントは腰、背中全体で体重を支えますから上半身はリラックスした状態で走れるんです。下りでブレーキを掛けながら走ったりするとき以外は、腕は脱力状態が基本です。ところが普通の自転車では身体を支える所はお尻と腕、それに足の3箇所に限られてしまいます。お尻は、普段の生活でも押さえつけられているところですから、案外サドルにもすぐ慣れたようなんですが、腕はなかなか慣れてくれませんね。変に力が入ってしまい、だるくなってしまいました。腕を延ばして肩で支えるようにしても、こんどは肩が凝る感じがしますし、慣れるまでには時間がかかりそうです。
 
続いて小径車特有の事と思われる事を少し。
まず、地面からの衝撃が強いように思いました。特に前輪。衝撃がダイレクトに腕に伝わって来る感じがします。これは長時間走行の際にはちょっとつらいようです。
ホイールベースが短いですから、安定性がかなり悪い。低速、高速共です。あくまでも一般車との比較ですけれども、片手運転も最初はちょっとむずかしかったです。堺300の唯一の難所である「雄の山峠」でも、途中から押してあがりましたけど、脚にはまだまだ余裕があったんですよ。いや、負け惜しみじゃなくって。でもバランスが悪いのと、登りの際には重心が極端に後ろに移動するようで、前輪が浮き上がりそうになったんですよ。早いうちから立ち漕ぎで登っていたらきっとだいじょうぶだったんだと思います。次回への課題ですね。
下りは怖いです。視線の先にはタイヤもフレームもなく、すぐに地面ですから。なんだかころげおちてしまいそうな気分になります。ちょっとおおげさですけどね。
低速での加速はいいです。脚で走っている感覚に近い、とでも言えばいいんでしょうか、脚の力がダイレクトに路面に伝わっている感じがします。自分がイメージした通りのダッシュができる感じです。高速域での加速は、私の脚力では判断できません。それほど高速で走ることはできませんから。
 
続いてペダリングについて。なんだか必死になって漕がないと進まないみたいですが、見かけほど大変じゃなかったです。いつもより、ちょっと多めに回しているかな?って言う程度で進みました。
剛性について。可動部分が多い折りたたみ自転車は、剛性に不安があるものですが、こいつはよく出来てます。まったく問題なかったです。走行中、きしみもがたつきも皆無。非常に安定してました。
走りに関してはこんなところでしょうか。とにかく、日頃ロードでガンガン走っている人には物足りないかもしれませんけれども、私程度の乗り手にとっては十分過ぎる性能であることは確かです。しかし、走りの性能もさることながら、やはり特筆すべきは、その折りたたみの簡単さ。なにしろほんとワンタッチでくちゃっとたためてしまうんですから。まるで傘かベビーキャリアみたい。輪行も楽々です。私のように、それほど本格的にスポーツとしての自転車に取り組んでいない人間にとっては「いざとなったら、タクシーででも帰れるわい」って言う安心感は、なかなか得難いものです。
 
折りたたみ自転車でのブルベ参加は「あり」だと思います。むしろ、長距離は走るけれどもスピードを競うわけではないブルベというスポーツは、折りたたみ自転車に向いているのかもしれません。去年までは関西限定で参加していましたけど、今年は他のところにも遠征してみましょうかね。